名づけ

このサイトは、完全に私的なものなので、サイトの名前がどーであろうが、特に誰が何を思うわけではないのですが、ただ一人だけ、それを気にする人間がいまして、それがワタクシ、じっちです。

数日前に立ち上げたばかりのこのサイト。名づけというのは悩ましいもので、特に頭でっかちなワタクシはなかなか決めることができずにいました。

どうせなら気持ちのいい名前にしようと、自分の気持ちいいに想いを馳せてみますと、どうやら夜型人間のくせに、いや夜型人間だからこそ、朝に憧れがある ことに気づきます。

ごく稀に訪れる早起きの奇跡。窓越しの景色に

「・・・いいね」

となる。いいねいいねと思いながら、子どもを起こさないようにゆっくりと珈琲豆を挽く。じっくりと湯を注ぎ、珈琲のふくらみを愛でる。まぁ、めったにないことですが、そんな朝をこよなく愛していることに気づきます。そんなわけで、朝の時間と感情に想いを馳せて

「そだな。朝っぽい名前にしよう。それはきっと気持ちいいに違いない。朝と言えば・・・あけぼの?」

と思ったわけです。で、あけぼのを調べてみますと

「あけ」は「朱」、「ぼの」は「仄(ほの)か」アケ(朱)色がほのか出る、日の出前の薄暗い時刻をさします。暁の終わりの頃と朝ぼらけの間の時間をいいます。

ブログ:伊勢神宮「神のはからい」さんの記事

なるほど「日の出前の薄暗い時刻」とのこと。さて、私が一番すきなのは、うすぐらいよりもう少し後、日の出の直前と日の出の直後あたり なのです。その辺りの時間帯に名前はないのかと思いますと、これがちゃんとありまして、同じブログのすぐ下に書いてあります。

〈 朝朗 (あさぼらけ) 〉
 「朝ぼらけ」とは、夜がほんのりと明けて物がほのかに見えるころをさします。

〈 あした 〉
 空が明るくなった頃。曙より明るく既に夜が明けた状態をさします。

(同上ブログ)

いやぁ、夜から朝にかけての時間の呼び名の多いこと。日本語って本当に奥深い。

なるほどなるほどワタシが 一番すきな時間は「あさぼらけ」から「あした」という言うのか と感慨深くなりながら、「あした」ではちょっとあまりにも普段づかいしているので、これはもうサイトの名前は「あさぼらけ」にしてみようと思ったわけです。

で、今度は漢字問題。あさぼらけもそれなりに一般用語なので少し色気でも出してみようかと思う安易なワタシ。「麻洞家」という当て字で「あさぼらけ」に決定し、サイトをオープンしたのは 数日前 のこと。

それ以降、いくつか投稿を重ねたわけですが、なんだかこう、かゆいというかいずいというかあずましくないというか・・・なんかびったりきてなかったのが本音でした。

そんな中、今日、映画「めがね」を観ながら心地よくなりすぎたワタシは「めがね」の中のキーワード「たそがれ」にピンときました。そう、思えばワタシも「たそがれ」を愛する人間、正確にはたそがれを愛したい人間 だったはずなのです。もっと言えば、ふと訪れる「たそがれのとき」その「たそがれの積み重ね」、そこにワタクシじっちのパラダイスがあるような気がする。そんな風に思ったのです。

そんなわけで、たった数日で、いやまだ数日だからこそ?本サイトの名前を変ます。

「たそがれパラダイス」

改めて、よろしくお願いいたします。

鹿児島出身東京経由小樽着。 小樽銭函エリア、春香山の麓『古本屋 DUAL BOOKs』店主。

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